活用ガイド

ICTの活用度の向上には「保育施設ごとの操作マニュアル」が有効な理由

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保育現場にICTシステムを導入している施設が増えてきています。

しかし、ICTを導入しても、

  • 負担軽減されている気がしない
  • なかなか職員が使ってくれない
  • 活用できる職員とそうでない職員の差が広がっている

という声をよくお伺いします。

これらの問題に共通しているのは「ICT活用度の低さや職員間の差」です。

私自身、多くの保育現場のICT化に携わり、導入支援をしていくなかで、活用度の高い園とそうでない施設の差を感じることがあります。

ICTを活用している施設の共有点として、「保育施設ごとの操作マニュアル」の存在があります。

私自身、保育現場のICT化をすすめるときは操作マニュアルを作成していましたし、現在もICTを導入・活用支援として各施設の実態や業務方法に応じた操作マニュアルづくりのお手伝いをしています。

この記事では、

  • 保育施設ごとの操作マニュアルがなぜ必要なのか
  • 操作マニュアルの作り方

をご紹介します。

保育施設ごとの操作マニュアルがなぜ必要なのか

操作マニュアル作成のメリット

操作マニュアル作成には、

  • 業務効率の向上
  • 属人化(特定の人しか業務のやり方を把握していない状況)の防止
  • コミュニケーションコストの削減

などのメリットがあります。

そもそも、業務方法が徹底されておらず、人によってやり方が違ったりそれが伝わっていないケースも少なくありません。

操作マニュアルを作成することにより、業務のやり方が明確になり、業務効率を高めることができます。

更に、業務方法を全員が確認できるので、業務の属人化を防ぐこともできます。

新しく入ってきた職員にも操作マニュアルで説明することで、教えるコスト(コミュニケーションコスト)も削減することができ、「教えるのがめんどくさいから自分でやる」という状況を防ぐこともできます。

操作マニュアルがICT活用度に影響する理由

保育現場においてICTはとても属人化しやすい分野です。

ICT化を担当する職員はデジタルが比較的得意なケースが多く、自分の保育の業務をこなしながらICT化もすすめるという話をよくお伺いします。

そのため、デジタルが得意な職員がなんとかICTを活用できるようにと奔走する一方、苦手な職員への伝達や教育まで手が回らず、結果的に「あの先生じゃないとできない・わからない」という状況に陥りやすいです。

さらに、年々作成する書類や業務が増えていく中で、業務方法をしっかりと検討して確立する時間がないまま、職員が様々な方法で業務を行っている状況も耳にします。

ある業務において、従来型のやり方なのかICTを使うのか、使うならどのように使うのか、ルールを策定することでこのようなトラブルを防ぐことができます。

そこで、

  • ICTの属人化を防ぎ
  • だれもがICTを使える環境を作り
  • 業務方法を確立し
  • 職員間でスムーズに共有

するためには操作マニュアル作成がとても重要な役割だと言えます。

システム会社のマニュアルとの違い

ICTシステムを導入する時に、システムのマニュアルが送られてくることがあります。

そこにはわかりやすく、丁寧にシステムの使い方が記載されています。

そのようなマニュアルも大切で有益ですが、システム会社のマニュアルと「保育施設ごとの操作マニュアル」は大きく異なります。

システムのマニュアルは、その操作方法や機能を解説しているものに対して、保育施設ごとのマニュアルは、その機能を施設としてどのように運用するかを記載するものです。

例えば、写真販売を例にすると、

システム会社のマニュアルは、写真販売の方法やそれぞれの設定について解説されているのに対し、保育施設ごとのICTマニュアルは、販売するサイズはどれにするのか、価格は何円なのか、販売時期はいつか、誰が承認して公開するのかといった実際の業務方法が書かれています。

保育施設ごとのICTのマニュアルの作り方

①現在の業務を洗い出す

業務全体を把握するために、現在の業務方法を書き出します。

職員によって差がある場合もあるので、全職員から聞き取りができると良いですね。

業務の流れを改めて把握することで、今まで見えていなかった課題が見えてくることもあります。

②業務方法を決定して順番に書き出す

施設としてその業務をどのようにすすめていくのか、どういうルールで運用するのか、ICTをどのように使うのかを決定し、時系列でまとめます。

ここではしっかり園長などの管理権限のある方と協力しながらすすめていくことが重要です。

項目が多くなりすぎて複雑にならないよう、しっかりと業務のポイントを抑えるようにまとめます。

③操作画面のスクリーンショットを添える

デジタルの苦手な方にも伝わるように、クリックや入力する場所をわかりやすくする画像を添えます。

Windowsパソコンなら「Windowsキー+シフト+S」で画面の一部をスクリーンショットで切り取ることができるのでよく使用します。

④よくある質問や注意事項は記載しておく

業務をしていく上で、よくある質問やつまづきやすい場所が見えてきます。

そういうポイントを事前にマニュアルに入れ込んでおくと読む人にとって本当に役立つマニュアルとなります。

たとえば、「写真が添付できない場合は、ファイルサイズが大きすぎるのかもしれませんのでP.〇の参考資料を参考にしてください」といったようにです。

あまり注意事項が多すぎると読みにくくなりますので注意しましょう。

⑤実際にマニュアルを使って業務をしてもらう

マニュアル作成者以外の方に実際にそれ使って業務をしていただきます。

特にデジタルが苦手な人が良いでしょう。さらに、そのときに作成者が立ち会うことで、どこでつまづいているのか言語化しいくいような改善点にも気づくことができます。

使えるマニュアルにする工夫

動画を活用する

操作説明を動画で保存して、共有している施設もあります。

動画で残すことで、作成が比較的簡単で視覚的に理解しやすいというメリットがあります。

デメリットとしては、一部分だけ変更したい時など改変に手間がかかったり、保存する場所の容量を圧迫するという面もあります。

専門用語には解説をつける

マニュアルを作る目的の1つが、「だれでもICTを使える環境」づくりです。

専門用語を極力使わないという方法もありますが、職員のITリテラシー向上のためにもIT用語に親しんでもらうために、基礎的なIT用語と解説をつけることも有効です。

基礎的なIT用語を知っていると、トラブル時の報告や口頭での操作説明がスムーズにできるようになります。

例えば、「デスクトップ(起動後の画面)の「〇〇」というアイコンを・・・」といった感じで、用語に慣れてもらうことができます。

新人や苦手な人が作成をする

マニュアルは得意な人が作成するということが多いと感じていますが、一番マニュアルが必要な新人やデジタルが苦手な人が作成するという方法があります。

そうすることでより実践的なマニュアルとなり、「この業務は本当に必要なのか」といったような新しい視点で業務を見直すきっかけにもなります。

ICTの活用にはマニュアルづくりから

ICTの活用が進まないのは、その活用方法が周知されていないからかもしれません。

誰もがICTを使えるようにするためにはマニュアル作成が有効です。

私たち保育ICT推進協会は、現在の課題をお伺いして、それを解決するためのICT活用支援・マニュアル作成のサポートしております。

お気軽にご相談ください。

お問い合わせは公式HPから

https://hoiku-ict.or.jp/contact