こんにちは!保育ICT推進協会のみよし(@Happy_Hoiku)です!
保育のICT化が広がってきて、「保育をICT化をするとこんなことができる」という話が多く聞かれるようになってきました。
でも、すべてのICT化が成功して、効率化や保育の質の確保や充実につながっているわけではないのも事実です。
ICT化したのにうまくいかず、どうしたらいいのかと問い合わせや相談をいただくことも多いです。
この記事では、保育のICT化におけるよくある失敗3選を解説します。
失敗から学ぶICT化を成功させるためのポイントを一緒に学びましょう!
保育のICT化において失敗は必要
保育をICT化を行うにあたって、せっかくたくさんの費用と労力をかけてやるからには「絶対失敗したくない!」と思う方が多いと思います。
実は、この考え方には落とし穴があります。
保育のICT化は失敗してもいいんです!
失敗しないようにすることばかりに気をとられると、最初の一歩が踏み出せません。
転んでも何度でも立ち上がって行う自転車の練習と同じように、小さな失敗を重ねながら少しずつより良いICT活用法を模索していく姿勢が何よりも大切です。
とはいっても、取り返しのつかないような大きな失敗は避けなければなりません!
保育のICT化でよくある大きな失敗は以下のようなものがあげられます。
- ICTシステムを導入したのに使われない
- ICTシステムを使っているが、保育者の負担が軽減されない
- ICTシステムで業務負担が軽減されたが、保育の質も低下してしまう
一つずつ詳しく解説していきます!
失敗① ICTシステムを導入したのに使われない
ICTシステムを導入したのに、さまざまな原因で使われなかったり、初めは使っていたのに徐々に使われなくなってしまうケースがあります。
このケースの原因は主に以下の2つです。
原因1:現場の余裕がない・導入ノウハウがない
園の中でICTシステムを活用するには、「導入するシステムを決めて終わり」と簡単にすむわけではありません。
ICTシステムを活用するためには、複雑に絡み合う以下のような6つのステップが必要となります。
- どんな機能があるのかを知る
- 今の業務方法からどのように移行できるか(どの業務をやめるか)検討する
- 試験的に使ってみる
- 活用ルールを決める
- 操作方法を職員に周知する
- 改善点を洗い出して見直す
システムを導入する前に、システムを導入すれば自動的に業務の効率化ができ、楽になるわけではないことを理解しておきましょう。
計画通りに進まないこともあるので、検討・実行・改善を繰り返します。
ICTシステムを活用できるようになるにはそれなりの時間が必要です。現場に時間的余裕がなかったり、活用を検討するノウハウがない場合は、せっかくのICTシステムを活用できなかったり、途中で使うのをやめてしまったりするケースもあります。
せっかく導入しても使われないと意味がありません!
こんな失敗に陥らないために、正しい方法で対処していく必要があります。
- 専門家に導入支援を依頼する
- システムを導入しなくてもできる業務改善を事前に進めておく
原因2:「活用することで実現したい未来」のイメージが決まっていない・共有できない
ICTシステムを導入するまでにはある程度準備が必要なことはお分かりいただけたと思います。
そのため、導入初期はどうしても現場の負担が大きくなってしまうものです。
ここで必要となるのが「活用することで実現したい未来」のイメージの共有です!
なんのためのICTなのかがわかっていないと、現場の負担はただの重荷にしかなりません。
「活用することで実現したい未来」のイメージがあれば、明るい未来を目指すことで、その負担を乗り越える原動力になります。
園としても「活用することで実現したい未来」のイメージを固めて、職員全体へ共有することがICT化の活用において重要なこととなります。
園として「本当にやりたい保育・やるべき保育」は何なのか、職員全員で考えて共有しておく。
失敗② ICTシステムを使っているが、保育者の負担が軽減されない
ICTシステムを導入する大きな理由の一つに、保育者の業務負担の軽減があると思います。
ここでは業務負担の軽減ができない失敗の原因と対処法をご説明いたします。
原因1:今の業務方法からICTを活用した業務へ移行できていない
ICT化したのに、業務負担を軽減できない原因は「今までの業務をやめていないから」ということにあります。
今の業務に加えて、ICTシステムの業務が増えただけの状態になってしまうと、保育者の負担が増えるだけです。
厚生労働省も業務改善のガイドラインは出していますが、新しい業務方法を試したり、新しい書類様式への変更には勇気が必要です。
そのため、他の園での取り組みを参考にして取り入れてみたり、導入支援を受けることも成功への近道です。
- 他の園での取り組みを参考にする
- 導入経験者から支援を受ける
原因2:システムの使い勝手が悪い
失敗の原因として、単にシステムの使い勝手が悪いということもあります。
どんなにうまく活用しようと頑張っても、システムに原因がある場合は解決するのは難しいでしょう。
ICTを活用するためには、システム選びで大きく失敗しないようにしなければなりません!
システムの選び方についてはこちらの記事を参考にしてください。
園にあったよりよいシステムを選ぶ。
失敗③ ICTシステムで業務負担が軽減されたが、保育の質も低下してしまう
ICTシステムを活用でき、保育者の負担も軽減されて心と時間の余裕ができたのに、それが子どもや保育に使われていないケースもあります。
ICTシステムでせっかく業務負担が軽減されても、保育の質が低下してしまうと元も子もありません。
残念ながらICTを活用するだけでは、保育が良くなるわけではないんです。
ICTは時短家電のようなもの。時間や余裕が生み出せてもそれで何をするのかは保育者にかかっています。
ICTにより生まれた心と時間の余裕を使って、「どういう保育を実現したいのか」「どんな保育をするべきなのか」を職員間で共有しておきましょう。
まとめ:よくある失敗談から保育のICT化を成功するヒントを学ぼう
保育のICT化に失敗はつきものです。
よくある大きな失敗としては下記の3つがあげられます。
- ICT化システムを導入したのに使われない
- ICTシステムを使っているが、保育者の負担が軽減されない
- ICTシステムで業務負担が軽減されたが、保育の質も低下してしまう
せっかくICTシステムを導入するならこんな失敗はしたくないですよね。
大きな失敗をしないために必要なことをおさらいしておきましょう。
- ICTやパソコンについての正しい知識を持つ
- できることから業務改善を進めておく
- 園として「本当にやりたい保育・やるべき保育」は何なのか、職員全員で考えて共有しておく。
- 他の園の取り組みを参考にする
- 導入経験者から支援を受ける
- 目的実現可能な優良なICTシステムを選ぶ
- どんな保育を実現したいのか職員間で共有する
大きな失敗をしないためにも導入経験者の支援を受けるのはICT化成功への近道です。
保育ICT推進協会は、保育と保育ICTシステム両方の専門知識を活かして、園のICT導入や活用のための支援を行っています。
- 長年にわたる保育現場での業務経験
- 自治体との交渉・申請経験
- 多くのICTシステム導入実績
- ICTシステム会社との協業
保育業界の内部を知り、実際にICT化の業務に携わってきたからこそ、「本当に必要なツールは何なのか?」「どうやってICT化を進めていったらいいのか?」など、第三者目線で貴園に合ったICTの選び方・進め方を丁寧にアドバイスさせていただきます。
\ICT化にお困りの園はぜひお気軽にご相談ください!/
また、定期的にICTセミナーやYouTube配信も行っています。
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