ICTはじめの一歩

保育のICT化は事前準備が重要!プロセスをステップごとに解説

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みよし

こんにちは!こんにちは!保育ICT推進協会の三好(@Happy_Hoiku)です。

保育のICT化の重要性が高まってきています。

これからの保育を考えるとき、ICT化は避けて通ることができなくなってきているのを感じます。

一方で、ICT化をしたのにうまくいっていないという話も多く耳にするようになりました。

やみくもにシステム導入をすすめてしまうと、失敗するリスクが高まってしまいます。

そのようにならないためにも、システムの導入にはしっかりと事前の準備が重要です。

この記事では、

  • ICT導入前になにをしていいかわからない
  • ICTで保育をより良くしていきたい
  • スムーズにシステムの業務に移行したい

という方に向けて、ICT化のプロセスをステップごとに解説していきます。

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ステップ①ICT化の目的と時期をはっきりとさせる

ICT化をするためには、どんな機能を活用するのか、どんなレイアウトの様式を使うかといったことを検討する必要があります。

しかし、いきなり具体的な機能や様式を考えてもより良い保育につながるICT化にはなりません。

まずはじめに、ICT化で実現したい保育は何かという「目的」と、それをいつまでに実現するのかという「時期」を決めることが大切です。

目的:ICT化で実現したい保育は何か

時期:いつまでに実現するか

例えば、1年半後までに、業務をペーパーレス化して保育士が保育に専念できる保育環境を作る、といったようにです。

目的とその時期をはっきりさせておくことで、ICT化の方向性がブレることがありません。

よくある失敗例で、課題やトラブルが発生したときに場当たり的な対応やICT化のルールを決めて、最終的に業務が以前より煩雑になったり、ルールが複雑になりすぎて使わなくなってしまうというケースがあります。

そうならないためにも、ICT化の目的とその時期をはっきりとさせておきましょう。

ステップ②自園の業務の実態を把握する

課題に感じている業務を洗い出す

目的とその時期を明確にした後は、現在の業務について整理してみましょう。

現場の保育者と一緒に「課題に感じている業務」を出し合って、それを同じグループに分けることで、その園が解決するべき課題を表面化させることができます。

厚生労働省ー保育分野の業務負担軽減・業務の再構築のためのガイドライン

これは、その園の職員全員で考えるのが重要です。

今まで園長などの管理者には見えてなかった課題が浮き彫りになるかもしれません。

ここで表面化した課題を解決することが、ICT化の目的になります。

さらに、ICTシステムを選ぶ際には、「その課題を解決できるか」という選定材料になります。

課題同士の関係性を捉える

業務を洗い出してみるとわかるのですが、一つ一つの課題が単独で生じてることはほとんどありません

「この課題が改善されることで、別の課題も自然と改善される」「この課題が解決されないと、いくらこのことを変えてもまた戻ってしまう」といったようにです。

「何か一つだけ解決する」というのではなく、それぞれの課題の関係性を捉えて「何を」「どこから」「どのように」変えていくのが考えることが大切なポイントです。

そのために、それぞれの課題の関係性を捉えておくことが必要です。

ステップ③要件定義

要求定義とは簡単に言うと「システムに求める要望をまとめる」ことです。

システム導入する際に、システム会社に漠然としたイメージだけを伝えてもより良い保育につながるICT化にはなりません。

例えば、

  • 「登降園打刻機能で保護者が登降園の情報が入力できること」
  • 「園内連絡機能により各クラスで情報を共有できること」
  • 「保護者への一斉配信機能があり、既読確認ができること」

といったように、システムに求める具体的な要望をまとめて言語化することが要件定義です。

ステップ④システム選び

要件定義が定まってきた頃からシステム選びがはじまります。

まずは、ICTシステム選びはとても大きなターニングポイントになります。

Twitterにも書いたことがありますが、間違ったシステムは選びは大きく長い間保育に影響します。

保育のICTシステムも数が多くその種類も膨大です。

初めから1つのシステムに選ぶのではなく、複数のシステム会社を見比べて比較することをおすすめします。

比較してみることで、システム自体が目指す保育の形の違いも確認することができます

さらに、ICTシステムを「同じ保育を目指す仲間」としてとらえるかという視点も重要です。

よりよい保育を目指せれるシステムを選びましょう。

ステップ⑤試験運用

システムが決まると、本格導入前に試験運用になります。

システム会社により提案してくる試験運用期間はさまざまなですが、おおむね1〜3ヶ月前から始めるが一般的です。

規模や人数の多い法人や自治体ほど長く期間を設けたり、園ごとに段階的に試験運用を開始するケースもあります。

試験運用の期間に、

  • システムの基本的な操作に慣れる
  • 出力される帳票の確認
  • 機能ごとの連携の確認
  • 保護者への試験運用

といった点を確認しましょう。

全員同じペースで慣れていくことは難しいですので、得意な人が他の人に使い方を教えて、さらにその人が他の人に…といったように特定の職員の負担にならないようにしましょう。

ステップ⑤本格運用スタート

試験運用である程度使えるようになり、問題がなければ本格運用スタートです。

本格運用スタート時には、イレギュラーなトラブルや操作ミスなどによる失敗は必ず発生します。

これは、いくら準備をしておいても避けることはできません。

そのため、トラブルが発生したときの連絡体制や、リカバリー方法について事前に検討しておくことが大切です。

例えば

  • 朝一番パソコン(システム)を起動できないときのために手書きで記録できる帳票を用意する
  • パソコントラブル時とシステムのトラブル時の連絡先を共有しておく
  • 保護者からの問い合わせはだれが対応するのか決めておく

もし、システムやパソコントラブルが発生したとしても、前の業務方法を実行すると乗り切れるということが多々あります。

特に、システム導入初期(2〜3ヶ月程度)は以前の業務を捨てるのではなく、トラブル時のバックアップとしていつでも使えるように残しておくと安心かもしれません。

さらに、システムの機能を段階的に増やしていくのが一般的ですが、ある程度活用できると「少し使え出したからもういいか」と中途半端なところで立ち止まってしまうケースがよくあります。

ステップ①で設定した目的とその時期を思い出して、無理のない範囲で少しずつ着実にすすめていきましょう。

ステップ⑥効果検証

システムを導入して一定期間運用を行った後、効果検証をする必要があります。

①で設定した目的を達成できているか、できていないなら何が問題でどのように改善するべきなのか検討します。

ある程度システムを使うようになると、次の活用の可能性を模索していくこともできます。

例えば、「写真を活用することで保育の振り返りを充実させる」「保育の共有に動画を活用する」といったようにです。

まとめ:システムは手段

この記事では、システム導入のプロセスについて解説しました。

システムは手段であり、それをどう保育に生かすかは保育者にかかっているといえます。

システム導入には大変なこともありますが、それを乗り越えることで新しい保育の可能性が広がっていきます。

しっかりと事前の準備をして、より良い保育のためのICT化にしましょう。

保育ICT推進協会では、保育のICT化プロジェクト支援を行なっています。

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