ICTはじめの一歩

保育業務のワンスオンリーと保活ワンストップについて解説

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こんにちは、保育ICT推進協会の三好です。

保育業務のデジタル変革(DX)は、日本国内の保育現場において、これまでにない速度で進行しています。

政府や自治体がこの推進に力を入れている背景には、複数の重要な目的があります。

この記事では、保育業務のICT化がもたらす影響と、その推進がなぜ必要とされているのかについて詳しく解説していきます。

政府や自治体によるDX推進の背景と目的

保育現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進は、国が重要視している取り組みの一つです。

この背景には、保育現場における業務効率の向上、そして保育士の働きやすい環境の創出があります。

DX推進により、これらの問題を解決し、保育現場の持続可能な発展を目指すことが国の目的です。

2024年2月19日に子ども家庭庁から出された資料では、保育現場のDX推進に関する具体的な計画が発表されました。

以下掲載する資料は「こども家庭庁 第5回子ども・子育て支援等分科会 2024年2月19日資料6」からの抜粋です。

保育業務のワンスオンリーとは

ワンスオンリーとは、ある情報を一度入力すれば、それが必要とされるすべての場面で使用できるようにするという考え方です。

保育業務においては、例えば保護者からの情報提供や、子どもの健康状態、出席状況などのデータを一度入力すれば、それが各種報告書作成や連絡帳の更新、さらには自治体への提出資料作成など、複数の用途で利用できるようにすることを指します。

これまでは、監査や給付を受けるために保育園が自治体に毎回各種書類を作成する必要がありましたが、このワンスオンリーが実現すると、保育園はICTシステムに情報を入力しておくことでその内容を自治体が見ることができるようになります。
そのため、保育園は監査や給付のために書類を作成したり送付する必要がなくなります。

この取り組みにより、重複したデータ入力の手間が省かれ、給付や監査に関する業務負担が大幅に軽減されることが期待されます。

保活ワンストップサービスとは

保活ワンストップサービスとは、保護者が保育園に関する情報を得たり、入園の申込みを行ったりする際に必要な手続きをオンライン上で一括して行えるサービスのことです。

これにより、保護者は複数の保育園を訪問したり、自治体の窓口に足を運んだりする手間を省くことができます。また、保育園側もこのシステムを利用することで、入園希望者の管理や連絡が効率的に行えるようになります。

このサービスの導入背景には、保育園を探している保護者の手間を減らし、よりスムーズに保育園探しを行えるようにするという目的があります。

保育園探しは時間も労力も要する過程であり、特に働く親にとっては大きな負担となっていました。保活ワンストップサービスを通じて、保護者が必要とする情報へのアクセスを容易にし、申込みプロセスを簡素化することで、保育園選びのストレスを軽減します。

今後もICT化は広がっていく

保育業務のワンスオンリー実現によって、保育で行われる監査や給付に関する業務負担が軽減されます。また、データの一元管理による情報共有の効率化は、保育園運営の透明性を高める効果が期待されます。


保活ワンストップサービスの導入により、保護者は保育園選びのプロセスを簡単に進めることができ、保育園側も申込み管理を効率的に行えるようになります。これにより、保育園へのアクセス性が向上し、保護者と保育園の双方にメリットがもたらされます。

保育現場におけるICT化とデジタル変革の取り組みは、今後もさらに進化し続けることでしょう。保育業務の効率化だけでなく、多方面にわたるプラスの影響が期待されます。

ICTを活用した制度の上で保育を行う以上、保育現場でのICTの活用はより重要性が高まってきます。私達、保育ICT推進協会は、現場でICTを導入・活用するためにさまざまな取り組みをしています。

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