公立保育現場のICT化率は平均36%、全国の公立保育施設にむけて一斉調査を実施

保育現場におけるICTの活用を支援することを目的に活動する一般社団法人 保育ICT推進協会(愛媛県西予市)は、課題解決の基礎資料とするため、全国の1747自治体を対象に、保育現場でのICT活用の実態調査を行いました。

保育者の人材不足や少子化による保育所の運営維持に向けた課題を抱える中、保育ICT推進協会は、保育現場のICT化を促進するために、セミナー開催、民間資格の創設、養成校での講義などの活動をしてまいりました。
しかし、全国的に保育のICT化がどの程度進んでいるかについては、現時点で明確な資料が存在せず、実態把握が難しい状況でした。
このような背景から、保育ICT推進協会は、全国の自治体を対象に、ICTシステムの導入状況に関する調査を実施しました。

結果

公立保育施設等(※)で、『保育業務支援に係るICTシステムを「導入している」』と回答した自治体の割合が多い都道府県は以下の通りでした。

■上位10都道府県
都道府県名 導入率(端数切捨て)
石川県 73%
富山県 73%
滋賀県 66%
鳥取県 66%
沖縄県 66%
愛媛県 62%
福井県 60%
大阪府 57%
岡山県 55%
広島県 53%

全国平均
36%

※保育施設等とは以下を全て指します。
保育所、保育所型認定こども園、幼保連携型認定こども園、幼稚園型認定こども園、地方裁量型認定こども園、 小規模保育事業、家庭的保育事業、事業所内保育事業及び居宅訪問型保育事業

調査結果サマリー

・全国平均は36%
・最も導入率の高い地域は中国地方(51%)
・大都市及びその周辺の地域は導入率が高い傾向
・北海道・東北、四国地方は全体的に導入率が低い傾向

所感

令和5年度も多くの自治体で保育ICTシステム等を対象とした補助金制度が実施される予定であり、民間施設を含めて一層保育ICTシステムの導入・活用が進むことが期待されます。今回の調査は公立施設を対象に実施しましたが、今後民間施設も含めた実態の把握も視野に入れてまいります。
保育現場のICT化が進むことで、保育者の負担軽減や保育の質の向上につながることを期待しています。
今後も、保育のICT化を促進するために、現場に寄り添った取り組みを進めてまいります。

調査概要

調査対象:1747自治体
調査方法:FAX・メール・電話での聞き取り、各自治体HP等の公開情報
調査会社:一般社団法人 保育ICT推進協会
実施時期:2022年6月〜2023年3月
回答率:84%

【データの引用について】
本調査結果データを一部引用・二次利用等される場合は、「一般社団法人 保育ICT推進協会調べ」と表記の上、リンクのご協力をお願いいたします。
リンク先:https://hoiku-ict.or.jp

 【保育ICT推進協会 団体概要】
本社:愛媛県西予市
設立:2021年9月
公式HP:https://hoiku-ict.or.jp
公式ブログ:​​https://hoiku-ict.or.jp/blog/
活動内容:保育現場におけるICTの活用を支援することを目的に、セミナーや検定、現場のサポートなどを行っています。
問い合わせ先:吉野(070-4030-2377)もしくは公式HPお問合せ(https://hoiku-ict.or.jp/contact