
埼玉県では、ICTの活用による保育現場の業務負担軽減を目的に、「保育ICTラボ事業」に取り組んでいます。
埼玉県の保育ICTラボ事業の全体像は【こちら】
ここでは、これまで実施した
- 初回研修
- モデル園訪問
- 自治体職員向けリーフレット・動画配信
- 保育ICT検定の提供
についてご紹介します。
(1)経営者・管理者向けセミナー
保育現場におけるICT活用の意義を共有し、導入促進の基礎的な理解を深めることを目的として、県内保育所等の経営者・管理者を対象にオンライン研修を開催しました。
実施日:2025年8月18日
参加者数:84名
テーマ:「保育所等におけるICTシステム活用の意義と導入の進め方、活用事例」
研修では、保育DXの必要性や国の動向、業務見直しのポイントなどを解説しました。
参加者アンケートでは、
- ICTシステムの活用を広める意味、園の業務の省力化とともに今後の国の方針が見えてきて、よく分かった。今後はもっとシステムの使い方を詳しく学んでいかなければならないと思いました。
- ICT化の導入を検討中なので、とても参考になりました。ICT導入の意図も説明していただき、理解できてよかったです。
- 今後必要性があると思ったので、ICT検定を受験しようと考えました。などのご感想をいただき、90%以上の方が「理解できた」と回答し、実務に生かせる内容だったとの声が多く寄せられました。
(2)モデル園訪問・実践内容のヒアリング
訪問園:西大宮青藍保育園、はなまる保育園

各園では、ICT導入の経緯、導入後の運用体制づくり、職員間の協力体制などについて具体的な話を伺いました。特に「導入初期に直面した課題」や「現場の声を反映させた改善策」など、他施設でも参考になるノウハウが数多く共有されました。
12月に第二回訪問・ヒアリングを予定しており、他施設でも参考にできる内容として発信予定です。
(3)県内自治体職員向けリーフレット・研修動画
県内自治体職員が保育ICTを推進する際に役立てられるよう、啓発リーフレットの作成・配布および研修動画の制作・配信を行いました。
目的:自治体による保育DX推進に関する情報の普及・啓発
配布先:県内63自治体

研修動画では、次の3つのテーマを約10分にまとめ、誰でも短時間で学べる構成としています。
- なぜ今、保育DX?
- 国の動向
- ICT導入に使える制度・補助金

(4)保育ICT検定(中級・上級)の無償提供
実施期間:2025/8/18~2025/12/31

<保育ICT検定とは>
一般社団法人 保育ICT推進協会が提供するオンライン資格制度で、初級・中級・上級の3段階で構成されています。ICTの基礎知識から、セキュリティ・リスク管理・保育DX推進までを体系的に学ぶことができ、積極的に活用ができる人材の育成を目指しています。
保育ICTに関する体系的な知識を習得し、施設や自治体のICT化・業務効率化を推進できる人材を育成するため、県内自治体職員および保育施設関係者を対象に「保育ICT検定(中級・上級)」を無償で提供しています。
引き続き、モデル園での見学会や、保育施設や自治体職員が参加する成果報告会を開催することで、地域間連携と持続的なICT推進の輪を広げていきます。
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【埼玉県の保育ICTラボ事業の全体像】
後編(後日公開予定)
