【埼玉県】保育ICTラボ事業の概要~ ICT活用を自治体から推進|埼玉県が挑戦する広域支援のかたち~

埼玉県では、保育士の高い離職率を課題として捉え、ICTを活用した保育現場の負担軽減や業務改善の効果を県全体で最大化させる取組とそれを推進する県内自治体と連携した支援体制の整備をするべく、保育ICTラボ事業に取り組んでいます。


埼玉県について

  • 人口:約730万人(令和7年10月1日現在)
  • 県内自治体数:63自治体
  • 県内保育所等施設数:2,325施設(認可保育所、認定こども園、地域型)
  • 本県は核家族の割合が高く、子育て中の夫婦が自分たちの親から支援を受けにくい状況にある。また、多様な形態での働き方も進んできていることから、保育ニーズの増加・多様化に対応する必要がある。本県はこれまで保育サービスの受入枠拡大を進めてきたが、県南地域を中心に待機児童の解消はされておらず、その要因となる保育士不足は喫緊の課題である。
     

埼玉県のラボ事業の狙い

モデル園への個別ヒアリングを通じて得られた知見を県内全体に還元するとともに県内自治体職員を対象とした研修や情報発信を実施することで、広域的な支援体制の構築と、県全体でのICT利活用の推進を図ります。

取組の3つの柱

 

① モデル園への訪問とICT活用のショーケース化

県内でICTを積極的に導入・活用しているモデル園を訪問し、現場の実践内容をヒアリング。導入過程で生じた課題や解決策、運用上の工夫などを整理し、他園が参考にできる「ショーケース」として発信します。
これにより、現場発のノウハウ共有を通じて、県内施設のICT化を後押しします。
 

② 県内自治体及び保育施設に対する普及啓発

県内保育所等のICT化に向け、ICT推進に必要なリテラシーの向上・意識改革を支援します。

  • 県内自治体に保育DXの意義、活用できる補助制度等について伝えるリーフレット及び研修動画を配信
  • 県内保育施設経営者・管理者向けに保育DXの必要性や国の動向、業務の見直しポイントなどを紹介するセミナーを開催
  • 県内自治体や保育施設職員に保育ICT推進に向けた基礎知識を学べる「保育ICT検定」を無償提供  

③ 成果発信・情報共有

モデル園の見学会や、保育施設や自治体職員が参加する成果報告会を開催。取り組み事例や課題解決の工夫を共有し、県全体での情報交換・ネットワーキングの場とします。これにより、地域間連携と持続的なICT推進の輪を広げていきます。

支援スケジュール
 

具体的な取組内容についてはこちら

前編
【後編】(後日公開予定)