保育のICT化といえば、各クラスや各職員にiPadを支給するケースが一般的でした。
しかし、円安などの影響によりiPadの価格が高騰しています。
実際に、よく保育園でも使われているiPad64GBを例に挙げると、
2022年6月→39,800円(第9世代)
2022年7月→49,800円(第9世代)
2022年10月→68,800円(第10世代)
と価格が急騰しています。
そのような中、注目されているのがAndroidタブレットです。
Androidタブレットはさまざまなメーカーから発売されていて種類も豊富です。
そのためしっかりと比較して、保育現場では使えるのかどうか調べてから購入することが重要です。
そこで、おすすめのAndroidタブレットをサイズ別にご紹介いたします。購入を検討されている方はぜひチェックしてみてください。
Androidタブレットとは

Androidタブレットとは、Googleが提供するOS「Android」を搭載したタブレットのことを指します。
iPadはApple社のiPadOSというOSを搭載していて、すべて自社製造自社開発されているタブレットです。
一方、Androidタブレットは、Googleが作ったOS(中身)を各社が作った端末に入れて販売されています。例えていうなら、エンジンとボディが別々の会社で作られているというイメージです。
そのため、Androidタブレットは製品のラインナップが豊富です。保育現場においては、そこまで高機能なタブレットは不要ですので、比較的安価なタブレットでも十分活躍します。
また付属品が充実しているのもAndroidタブレットの特徴です。
iPadには無い防水機能などがあるものあります。
アンドロイドタブレットのサイズはどれが良いか
7~8インチ|1人1台におすすめ
7~8インチのアンドロイドタブレットは、スマホよりも少し大きめのサイズで場所を選ばずにどこでも気軽に使えるのが特徴です。
画面が小さい分、価格も抑えられていますのでコスパで選びたい場合や、職員が1人1台使用する場合にもおすすめです。
手で持って操作もできるサイズですので、タブレットを常設するスペースが無い場合でも役立ちます。
画面が小さい分、使用するシステムによっては見えにくくなってしまう場合もあるかもしれませんので、事前に利用できるか確認しておきましょう。
9~10インチ|クラスに1〜2台におすすめ
一般的なタブレットといえば想像するサイズがこのあたりという方も多いと思います。
写真や動画の確認や、指導案など文字を入力する際にも比較的見やすいサイズです。
ただし、7~8インチのAndroidタブレットと比較するとサイズや重量感があるため、携帯性を重視する場合にはあまり向いていません。10インチになると片手での操作は難しく、両手か置いて使うことになることにも留意が必要です。
11〜インチ|ノートパソコンとして使いたい場合におすすめ
11インチ以上のAndroidタブレットは、少し小さめのノートパソコンぐらいの大きさになります。
比較的スペックが高い機種も多く、動画などを頻繁に利用する場合はおすすめです。
別途キーボードやマウスを用意してコンパクトなノートパソコンのような使いかたも可能です。
ただし、重量やサイズが大きくなるので、手で持って操作はむずかしく設置するスペースを考慮して選んでください。
SIMフリーモデル・Wi-Fiモデルとは?

SIMフリーに対応したAndroidタブレットは、タブレットにSIMカードを挿入することで、Wi-Fiの電波が飛んでいない場所でもインターネットを使うことができます。
散歩先や、出張先などで頻繁にタブレットを使う方におすすめです。
ただし、Wi-Fiモデルよりも価格が高くなるので注意が必要です。
端末代とは別に、スマホと同じように月々の利用料が発生するため、選ぶ際にはランニングコストも確認しておきましょう。
保育現場では、Wi-Fi環境のみでインターネットが使えるWi-Fiモデルを導入するケースが圧倒的に多いです。
CPU・メモリ・ストレージとは?

CPU
CPUは人間の頭脳に例えられます。
その端末の基本的な性能に大きく影響しますので、Androidタブレットを選ぶ際には必ずチェックしましょう。
一般的な保育現場では、
「コアの数は4〜8個」「クロック周波数は1.8~2.3」がおすすめです。
それ以下のスペックのものは、安くなりますが動きが悪くなって使いにくくなる恐れがあります。それ以上のスペックになると価格があがりますので注意しましょう。
メモリ
メモリは、データを一時的に保存しておくものを指します。
仕事をする際の机の大きさによく例えられます。一度に複数のアプリや重たい作業をする場合はメモリ性能もチェックしておきましょう。
一般的な保育現場では、
「2GB〜4GB」がおすすめです。
ストレージ
ストレージとは、データを保存する容量のことを指します。
写真や動画などのデータから、OSデータ、アプリやシステムのデータなどタブレットで使うすべてのデータを保存します。
一般的な保育現場では、
「32~64GB」がおすすめです。
SDカードに対応したタブレットもありますのでチェックしておきましょう。
おすすめモデル|7〜8インチ
NEC「LAVIE T8」PC-T0875CAS(8インチ)
3万円台のエントリー向け8インチのAndroid11搭載タブレットです。
保育現場での活用には十分なスペックと言えます。
8インチと小さいサイズなので、エプロンのポケットなどにも入るサイズ感。持ち運ぶ機会が多かったり、職員に1人1台支給する場合にオススメです。
ストレージも128GBあり、ある程度写真や動画もタブレット内に保存することもできます。
Lenovo「Tab M8」ZA870041JP(8インチ)
2万円台で購入できる低価格タブレットです。
8インチのIPSパネルを搭載していて、画面が綺麗なのが特徴です。
スペックは少し低めで、ICTシステムや写真の表示などに少しもたつくこともありますが、予算を抑えて導入したい場合にはオススメです。
すでに各クラスにノートパソコンが配備されていて、サブ機としてアプリ通話を使った内線電話機として使ったり、連絡の確認・返信用として使う場合におすすめです。
おすすめモデル|9~10インチ
Lenovo「Tab M10」ZA5T0375JP(10.3インチ)
10.3インチのワイドIPSパネルを搭載したAndroidタブレットです。
2万円台で購入できるコスパの高いタブレットです。
ストレージが64GBと少し少なめではありますが、写真の保存という点では十分だと言えます。
もし不足する場合は、SDカードを差し込むことで保存容量を増やすこともできます。
テクラスト(TECLAST)「T40Pro」TECLAST-TECLJP-T40PRO
Android11を搭載した、基本性能が充実したタブレットです。
8GBのメモリと、128GBのストレージがあり、写真や動画の保存・表示も快適に使えます。
クラスに1台設置するにはピッタリのモデルといえます。
このタブレットを発売しているテクラストは、性能の割に価格の手頃さで今注目の中華タブレットメーカーです。
おすすめモデル|11~インチ
Lenovo「Yoga Tab 11」ZA8W0057JP
11インチの高スペックなAndroidタブレットです。
8GBのメモリに256GBのストレージがありますので、動画をたくさん扱うことができます。
画面も大きく液晶もきれいですが、重さが約650gと重たいですので、持ち運びには向きません。
クラスに設置してメイン端末としての利用が適しています。
外付けのキーボードやマウスを使ってノートパソコンのように使用したい場合にもおすすめです。
Androidタブレットを使うときの注意点

システム・アプリが対応しているか
ICTシステムやアプリの中には、「iPadには対応しているけれどAndroidタブレットには対応していない」というものもあります。
その他にも、「対応していないわけではないけれど、確認はできない」というものもあります。
これは、すべて自社開発自社製造のiPadと違い、Androidタブレットは、いろいろなメーカーが組み合わせて作っているからです。
「アプリには対応してないけれど、ブラウザで表示させることで使える」というケースもありますので、Androidタブレットを導入検討する際は、利用中や導入予定のシステムに確認をおすすめします。
保育ICT推進協会では、保育施設へのタブレットなどの機材導入の支援も承っております。
予算に応じた機材選定や、職員への使い方の講習も実施しております。
相談は無料ですのでお気軽にご相談ください。